-
「現実感」を取り戻す方法は…、
-
離人症
-
強迫性障害(強迫神経症)
-
心身症
-
摂食障害
-
身体表現性障害
-
解離性障害
-
適応障害
-
20〜30代に多い障害
-
統合失調症(精神分裂病)
-
気分変調性障害の原因と治療法
-
全般性不安障害
-
パニック障害
-
社会不安障害(社会恐怖)
-
アルコール依存症
-
睡眠障害
-
双極性障害(躁うつ病)
-
外傷後ストレス障害(PTSD)
-
大うつ病性障害(うつ病)
-
気分変調性障害
当サイトの更新情報をお届けします!フィードの購読はこちらから。
「現実感」を取り戻す方法は…、
いま、若い人たちに流行のタトゥー(刺青)やピアッシング(皮膚剥離)で自らの身体に傷をつける人たちにも、「リアリティの取り戻し」の欲望を感じることがあります。
もちろん、彼らの目的は、ファッション性にあります。
しかし、皮膚にかなり深い傷をつけて療痕化させる「スカリフィケーシヨン」やいわゆる焼き印である「ブランディング」になると、
できあがったときの模様などより身体を切り刻んだり焼いたりすることのほうに重点があるのではないか、と思えてきます。
そうなると、「切った瞬間の痛みや出血で『私は生きている』と実感できる」と手首や上腕をカミソリなどで切る、自殺を目的としない「リストカット症候群」の人たちとの境界もあっという間に不鮮明になってしまいます。
臍や性器など、ふだんは人目につかない場所に「ピアッシング」(穴をあける)をする若い女性のインタヴューの記事を読んだことがあります。
彼女は、次のように言っています。
「私はだれかに見せるためにピアスをしているのではない。
だれからも見えなくても、おへそやあそこにピアスしているといつもその部分を意識していられる。
そのためにやっているの」
彼女もまた、ピアスでつなぎとめることでかろうじて「自分が自分であること」の実感を得ているのかもしれません。
逆にそうでもしなければ、自分の感覚、身体の感覚は、あっという間にどこかに飛んでいってしまうのでしう。
ピアッシングやタトゥーは、自己改造の欲求の現われだと考える人がいます。
しかし、私はそうは思わないのです。
リストカッターたちが死ぬためにだけではなく、その瞬間に自分が生きていることを実感するために腕や手首に傷をつけるのと同じように、
身体のあちこちに穴を穿ち、墨を流し込む若者たちは、そうすることでその部位を中心とした自己感覚やリアルな身体感覚を手に入れようとしているのではないでしょうか。
たとえば、これまた最近、若い人たちの間に広がっているといわれる美容目的の整形手術にしても、根幹は同じだと思います。
まぶたを二重にし、顎を削り、オリジナルとは似ても似つかぬ面差しに「変身」していく女性たちは、そうすることでニセモノの自分になろうとしているわけではありません。
逆に、ホンモノの自分になりたいからこそ、身体を改造するのでしょう。
リアリティと真実は、メスを入れられプラスチックを注入されたほうの身体にあるはずです。
彼女たちは、そう信じているのです。
ですから、昔のように「整形手術=ニセモノ」といった後ろめたさは薄まり、飯島愛のように堂々と「私は整形手術を受けまくった」と告白するタレントも現われはじめました。
そう、なにも問題はない。
だって手術を受けた後の自分が、本当の自分なんだもの……。
彼女たちはそう言うでしょう。
傷を中核に形成されるリアリティや自己同一性が、ここにもあります。
カテゴリー:様々な心の病気
離人症
「現実感」がないってどういうこと?
この「現実感」のない「傍観者感覚」が強まりすぎて日常生活にまで支障を来たした状態を、精神医学では「離人症」と呼びます。
▼ 「離人症」
離人症の最初の症例は、フランス人の医師クリシャベールが1873年に著した『脳・心臓性神経症』という本に記載されたとされるが、
1911年に離人症という命名を行なったのは哲学者のデュガだといわれる。
この経緯からもわかるように、「私が私である」「この世界は現実である」という自己意識、世界意識が損なわれる離人症は、最初から医師だけでなく哲学者や文学者からも注目された。
いま、世界で最も広く使用されている精神医学の診断基準である、米国精神医学会による「精神障害の診断と統計のための手引き(DSM)」の最新バージョン(第4版)から、離人症の中核症状である「離人体験」を墓した部分を以下に引用してみましょう。
1)自己の精神過程または身体から遊離し、あかたも自分が外部の傍観者 であるがごとき感情の体験。
2)ロボットとなったような、または夢のなかにいるような感情の体験。
ここでは、離人体験は身体意識と内界意識に限ったものとして説明されています。
しかし、日本の精神医学では伝統的に、「現実感の喪失」「外界との疎隔感」という外界意識の離人体験についても重視して考えることが多か肇たのです。
言い回しはやや難解ですが、日本の精神病理学者である木村敏氏による離人症の定義を以下に紹介しておきましょう。
1)自我とか自己とかいわれるものの変容感ないし空虚感、あるいは消失感。
自己の体験や行動に関する自己所属感ないし能動性意識の喪失。感情の疎隔感ないし消失感。
2)自己の身体を含めた対象知覚界の変容感ないし疎隔感。
対象の実在感の希薄化ないし喪失。
非現実感。美意識、意味意識の消失。
3)時間体験と空間体験の異常。充実感と連続感の喪失。
これだけを読むと、「私が私である」「これが現実である」という人間の精神の根底を支える感覚がすべて崩壊しているようにも思えます。
重要なことは、離人症では知的能力や判断力などは正常に保たれ、
また「そういう自分は何かがおかしい」という違和感が強烈に残っているということです。
すなわち、彼らは、自分にも身体にも外界にも「現実感」(リアリティ)を感じられず、すべてのものや出来事との間に一枚、膜ができてしまい、いつも「傍観者」でしかいられないという事態に陥ります。
同時に、そうした事態に対して大きな苦痛や奇妙な感覚を覚えるのです。
言い換えれば、「これが現実だ」というとリヒリした「リアリティ」を感じ取る感覚は鈍麻しているのに、「現実だと感じられないのは異常だ」と感じる感覚はむしろ鋭敏になっているわけです。
このパラドキシカル(逆説的)な感覚も、また離人症者たちの大きな慧だといわれています。
典型的な離人症者の訴えは、以下のような具合です。
「自分というものが感じられないのです」
「いまここで話しているのが本当の自分とは思えない」
「感情というものが生き生きとわいてこない」
「自分の身体が自分のものではないみたい。なんだか操作しながら動いているみたい」
「友だちや家族を見てもだれだかはわかるが、親しみというものがわいてこない。好ききらいもわからない」
「悲しいことや楽しいこともぼーっと見ているだけ。泣いたり笑ったりはできるが、演技しているみたい」
「自分とまわりの間にカーテンがかかっている。自分はその外からしかまわりを見ることができない」
「学校や家で話していても、ドラマや映画のセットにいるみたい」
「いまが夢なのか現実なのか、ピンとこない」
「きれいな景色を見ても絵か写真を見ているみたい。それが現実のものだとは思えない」
「胃の中がからっぼとか足が冷えていることはわかるけど、おなかがすいたな、寒いなといった感じがわいてこない」
「話したり仕事したりしている私を、どこか遠くにいる私がじっと見ている」
ここで、やや専門的になりますが、離人症について、もう少し突っ込んで説明しておきましょう。
離人症は、精神医学的には、「解離性障害」というさらに大きなカテゴリーのなかのひとつに分類されています。
解離性障害そのものについては、若者の「自己のあり方の変化」とも大きくかかわってくることなので、ここでは細かい説明を省きますが、
90年代以降、マスコミを騒がしたいくつかの事件の容疑者の精神鑑定で、この「離人症状などを主体とする解離性障害」という診断が下されるケースが目につくようになりました。
たとえば、神戸の連続児童殺傷事件の少年、西鉄高速バス乗っ取り事件の少年、
また奈良で長女に毒物を点滴していた看護婦の精神鑑定においても、
この診断名が登場したので、ご記憶の方もいるでしょう。
また、2000年5月にバスジャック事件を起こし、ひとりの婦人を殺害した少年の審判では、この精神鑑定の結果が全面的に受け入れられ、
少年は医療少年院に送致されることになりました。
この事件で、報道で伝えられた鑑定結果によると、少年は
「自分が自分であると思えない感情が持続する解離性障害」
を呈していたとされました。
そして、犯行の直接の原因は、「自分の存在感を確認するため」だったともいわれました。
先にも述べた通り、離人症者は、いずれも、「自分が離人状態にあること」に大きな苦痛を感じています。
「実感がわかない」「ピンとこない」
と訴えながら、彼らは、
「実感を手に入れたい」
「これが自分だ、これが現実だと思いたい」
と願い、ときにはあせりを感じているのです。
あるいは、実感や現実感の乏しさを理解してくれる人や場を求めたり、膜のようなもので隔てられたリアルな世界への突破口が見つかる機会を探したりしています。
いま述べたバスジャック事件の容疑者である少年にとっては、いったんはインターネットの世界が「苦しい自分」の受け皿となったようです。
ネットといういわゆるバーチャルな世界で、現実の世界でも手に入らなかった
「自分であること」「これが現実だということ」
の実感を取り戻そうとするというのは、おかしなことに聞こえるかもしれません。
しかし、ネットやゲームの世界こそがある種の熱い感情やとリヒリするほどのリアリティの場になっているというパラドクス(逆説)は、多くの人にとって体験ずみのことなのではないでしょうか。
カテゴリー:様々な心の病気
強迫性障害(強迫神経症)
ある考え(強迫観念)や行為(強迫行為)にとらわれて、どうしてもやめられずに苦しむ病気です。以前は強迫神経症と呼ばれていたもので、不安障害に分類されています。患者の約3分の2は25歳以前に発症します。
思春期では男性の方がかかりやすいのですが、成人になると男女差はありません。社会人になって発症する女性も少なくありません。
大うつ病性障害(うつ病)、社会恐怖、摂食障害などの合併も多く見られます。
繰り返し頭に浮かぶ不愉快な想念を「強迫観念」、やめたくてもやめることができない行為を「強迫行為」といいます。
これらふたつの両方、あるいはどちらかにとらわれて、自分でもおかしいと思っているのにどうしてもやめることができない病気が強迫性障害です。半数以上が突然発症します。
強迫観念で最も多いのは、「不潔」「汚れる」「ウイルスが付く」など汚染に対するものです。
「悪いことが起こるのではないか」「人に危害を加えてしまうのではないか」という考えにとらわれる場合もよくあります。
強迫行為で多いのは、「手を洗い続ける」「数を数える」「戸閉まりを何度も確認する」「対称性や正確さにこだわり何時間もかけて直す」などです。
これらの強迫観念、強迫行為の両方が見られる患者が圧倒的に多く、全体の約75%を占めています。
強迫観念は不安を強くしますが、強迫行為をすると不安が和らぎます。
よく見られるケースでは、汚染に対する強迫観念があり、それに対する不安を抑えるために手洗いという強迫行為があらわれます。
強迫行為(この場合は手洗い)をしていると不安が和らぎますが、それをしないでいると不安がつのってきます。
自分の考えや行動が異常だということを、本人は十分にわかつています′ しカLと、つしてもやめられず、そのために時間が浪費され、仕事や学業の妨げになり、人間関係にも影響が出てきます。
完ぺき主義の人が発祥しやすい
セロトニン(神経伝達物質)の調節障害や、脳の一部分の代謝や血流の克進異常など、さまざまな仮説がたてられています。
遺伝的要素を指摘する声や、自分では認めたくない不安や心の葛藤を強迫観念、強迫行為にすりかえているという精神分析の考え方などもあります。
ただ、はっきりとした原因は解明されていません。
以前は親のしつけが厳しすぎたのが原因といわれていましたが、現在ではその説は否定されています。
また、次のようなタイプの人は強迫性障害を発症しやすいといわれています。
何事も完璧にしなければ気がすまない人、規則や秩序にとらわれがちの人、細部にこだわり全体を把握するのが苦手な人、真面目で理想主義の人、がんこで融通のきかない人、優柔不断な人、仕事人間で生産性にこだわる人、形式主義の人などです。
まずは、強迫観念、強迫行為の両方、あるいはどちらかがあるかを見極めることです。通常、1日に1時間以上、強迫観念、強迫行為があります。
さらに本人もこれらが不合理だと認識しており、そのために強い苦痛を感じ、時間を浪費している、あるいは日常生活や人間関係などに支障をきたしている場合に、強迫怪障害と診断されます。
時々手が汚れているように思う、かぎのかけ忘れが気になる、といった程度では、病気とまではいきません。
強迫性障害の治療法
治療は薬物療法と精神療法を併用します。
強迫行為の儀式や不安が耐えられないほど強くなってきたときは、入院の手段を取ることもあります。
精神療法は行動療法が中心です。
薬物療法と同様の効果があって、しかもより長期間持続することが報告されています。
なかでも最も効果的だといわれているのは暴露療法で、苦痛を感じる対象や状況に段階を踏んで接することで症状を改善します。
たとえば汚染に対する強迫観念がある患者には、わざと手を汚してもらい、おそれている状況にあえて接してもらいます。
また、支持的精神療法も有効です。
患者本人が自分で問題に対処できるように治療者がサポートする方法です。
特に、仕事ができて社会的適応が可能な患者には意味があるといわれています。
本人もやめたいと思っているのにやめられなくて苦しんでいる病気です。
「くだらないことはさっさとやめなさい」「いい加減にしなさい」などと叱るのは逆効果です。
患者のなかには、薬の服用や行動療法の実行を拒否する人もいます。
カテゴリー:様々な心の病気
心身症
特定の病気や症状を指す名称ではありません。
心理的なストレスによって、身体疾患が生じたり、もともとある病気が悪化したりすることをいいます。
異常はどの器官にも起こる可能性があります。
よくみられる身体疾患は、本態性高血圧症、本態性低血圧症、狭心症、気管支ぜんそく、胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、甲状腺機能亢進症、肥満症、円形脱毛症などがあります。
女性に特に多いのは月経前症候群(PMS)、過換気(過呼吸)症候群、片頭痛、メニエール症候群、突発性難聴、アトピー性皮膚炎などです。
ストレスによって発症する
ストレスが自律神経系や内分泌系、免疫系の働きに影響を与えて、身体的な障害が出ると考えられています。
ストレスの感受性が弱い人は発症しにくい傾向があります。
患者がストレスに対して適切に対処できるようになれば、経過も順調で再発も予防できます。
家族はそれをサポートする気持ちで、リラックスできる環境を整え、叱咤激励をせずに、温かく接することが大事です。
カテゴリー:様々な心の病気
摂食障害
食べ物を受け付けなくなる拒食症(神経性無食欲症)、食事量が異常に増える過食症(神経性大食症)をあわせて摂食障害といいます。
拒食と過食は一見正反対の行動にみえますが、どちらも強烈なやせ願望のあらわれです。
若い女性に起こりやすく、特に小学校高学年から高校生に多く見られます。
ダイエットブームから急増する傾向にありますが、特に拒食症は、重くなると死に至るケースもあるので注意が必要です。
拒食症の経過中に過食発作が起こり、拒食と過食を繰り返すケースが一般的です。最近は拒食傾向がなく、過食のみを繰り返す人が非常に増えています。
拒食症
太ることを嫌がり、体重の増加を極端に恐れて、ほとんど食べません。たえず体重を気にして、太ももやからだの部分にこだわります。
極端な減食やカロリー制限から栄養失調になり、貧血や無月経、低体温、内臓障害などを起こしますが、本人は太っているといい張り、さらにやせようとします。
行動はきわめて活発で、少しもじっとしていない状態になることもあります。
過食症
発作的に、異常に食事量が増えます。短時間に大量の食べ物を胃のなかへ流し込むように入れ、特に甘いものを食べようとします。
暴食の直後、絶食や激しい運動をしたり、食べたものを吐き出そうと指を口に突っ込んだり、下剤や利尿剤で体重を減らそうとすることもしばしばあります。
激しい自責の念にかられ、うつ状態になるケースもあります。ダイエットがきっかけで発症することがほとんどです。過度の食事制限から拒食症になります。
そして過剰な食事制限に耐え切れなくなって発作的に過食になり、拒食と過食を繰り返します。
しかし最近は、はっきりとした拒食の経歴がなく、暴食から過食症に発展するケースが増えています。
感情のコントロールができないのが原因で、不安や孤独感、憂うつな気分を過食で晴らそうというのです。
セロトニンやノルアドレナリン、エンドルフィンなどの脳内物質が関係しているという指摘もあります。
また、思春期には、大人になることへの不安、性への恐れ、支配的な母親に対する反発、周囲からの孤独感、対人関係のストレスなど、心の葛藤が拒食症となってあらわれるケースがよくみられます。
摂食障害の治療
拒食症は悪化すると、命に関わります。すぐに入院させ、点滴による栄養補給が必要です。
自分の体型や体重に対して誤った認識があるので、その認識のゆがみを是正するための認知行動療法も行います。
支持的精神療法、家族療法なども行われ、青春期の問題の解決をはかり、原因を除いて食行動の正常化をめざします。過食は感情の起伏が激しいことから起こるので、ストレスと人格的な問題に焦点があてられ、精神療法が行われます。
拒食症の場合はやせ衰えているにもかかわらず活発に動き回り、本人は病気だと思っていないことがほとんどです。
そのため治療意欲に欠けることが多く、家族の理解と協力が最も大事になります。
拒食、過食そのものよりも、本人の心理状態や感情に十分配慮してください。
また、拒食症は死亡の危険もある病気だということを、患者に理解させ、治療意識を高めるようにしましょう。
拒食症の人に対して食事を強制する、また過食症の人に対して食べ物を隠す、といった行為は逆効果になる恐れがあるので、やめてください。
拒食、過食どちらも自殺の可能性があるので注意が必要です。
拒食症の場合は栄養失調を起こし、放っておけば死に至ります。
また、過食症は大うつ病性障害(うつ病)を併発するケースも少なくありません。
カテゴリー:様々な心の病気
身体表現性障害
痛みや吐き気、しびれなど、長期間にわたって日常生活に支障をきたすほどの身体症状がありながら、内科的にも外科的にも、これといった医学的異常が認められない病気です。
ストレスや不安、葛藤など、心理的な問題が、発症や重症度、持続期間などに大きく影響するといわれています。
症状によって、身体化障害、転換性障害、痺痛性障害、心気症、身体醜形障害などに分類されます。
身体化障害、転換性障害、痺痛性障害は女性に多く、特に身体化障害は、20対1の割合で女性に多く発症します。
身体表現性障害は、なかなか診断がつきにくいため、いくつもの病院を渡り歩く、いわゆるドクターショッピングを繰り返す例が少なくありません。
以前は、自律神経失調症や不定愁訴などの診断を受けていたもののなかに、この病気が多いとされています。
身体化障害
30歳以前に発症します。頭痛、月経痛など、4か所以上のからだの痛みと、吐き気、下痢などふたつ以上の胃腸症状、さらに怪的症状(性的無関心、月経不順など)と偽神経学的症状(転換性障害の症状。具体的には、咽喉頭部の異物感や声が出なくなる、めまいなど)がそれぞれひとつ以上あります。
女性の場合、病気の初期段階で月経困難の症状が出るケースが多くみられます。
長期間にわたり、さまざまな身体的症状を訴えます。
診断が下った後も心の病だということに納得がいかず、いわゆる「ポリサージエリー(頻回手術症)」に陥り、開腹手術を繰り返す例も珍しくありません。
転換性障害
小児期後期から成人期早期にかけて急性に発症する病気です。運動麻痺または感覚麻痺が起こります。
運動麻痺の症状としては、手足がしびれたり動かなくなったり、筋力が低下して、立ったり歩いたりすることが困難になるなどの症状があらわれます。
感覚麻痺としては、手足の感覚異常や知覚異常、声が出ない、目が見えない、耳が聞こえない、においがわからないなどの症状が出ます。
ただし、危険な場所や人の見ていないところでは、症状が出ないのが特徴です。
痔癌性障害
30代〜40代で発症することが多く、女性の発症率は、男性の約2倍です。からだのひとつ以上の場所に強い痛みを感じます。
心気症
20代〜30代で起こることが多く、男女の患者数はほぼ同数です。
ささいな症状や感覚から、自分が重い病気にかかっているのではないかと思い込みます。
検査をして、医師からはっきり「異常なし」と告げられても納得しません。
検査結果の詳細な説明を受けても信じられず、その点では、強迫性障害の強迫観念とよく似ています。 このような状態が6か月以上続くと心気症と診断されます。
最も多いのは「がんではないか」と思い込むケースです。
また、世間の風潮にも左右されやすく、近年、エイズ(後天性免疫不全症候群)を心配する人も増えています。
身体醜形障害
青年期に発症することが多く、発症率は男女同程度です。自分の外見に欠陥があると思い込み、1日中、そのことばかりを考えます。
頻繁に鏡で顔を見ないとすまなくなったり、逆にサングラスやマスクが手放せなくなったりします。
重症になると、外出そのものができなくなり、不登校や出社拒否などにつながります。
身体醜形障害の人は、自分の症状についてあまり語りたがらないため、数年にわたって障害が見過ごされるケースが少なくありません。
心理的要因が大きい
原因や発症のメカニズムはまだ、はっきりとわかっていませんが、心理的要因が発症にかかわっていることは確かです。
ストレス、不安、心の葛藤や自分に対する自信のなさ、自分を客観視できないことなどが、身体症状となってあらわれてい 身体化障害の場合、依存性が高く、自己中心的な性格の人が比較的なりやすいといわれています。
他人への怒りや不満などを無理に抑えた結果、そのエネルギーが自分に転嫁されて、発病につながるという説もあります。
転換性障害は、多くの場合、社会的、精神的につらい出来事がきっかけとなって発症しますが、大した誘因もなく起こることも少なくありません。
身体醜形障害は、他人からいわれた容姿に関するささいなことが引き金となり、発症するケースが多くみられます。
外見や世間体を気にする日本人のメンタリティも影響していると考えられています。
さまざまな症状が出るために、診断がつくまでに時間のかかることがあります。
内科的、外科的に異常のないことがわかったら、早めに精神科を受診し、信頼のおける主治医を見つけて、腰を落ち着けて治療することが大切です。
治療は、精神療法が中心となります。症状によっては、薬物療法を平行して行うことになります。
カテゴリー:様々な心の病気
解離性障害
ストレスによる不安や抑圧された心理的葛藤は、からだや精神のさまざまな症状としてあらわれます。
意識の異常などの精神症状を取る場合を「解離性障害」といい、身体症状を取る場合を「転換性障害」といいます。
解離性障害は、思考や感覚、行動の統一性に混乱を生じてバラバラになり、自己を見失います。
いくつかの種類があり、最も多いのが解離性健忘です。女性に多く、特に若い人に起こりやすいといわれています。
また、解離性同一性障害(多重人格障害)も圧倒的に女性に多く見られます。
ほかに、解離性遁走、離人症性障害があります。
解離性健忘
強いストレスや心的外傷によって、個人的記憶を失います。健忘以外の機能障害は認められず、新しい情報を取り入れる能力は保たれています。
記憶の失い方によっていくつかのタイプに分かれます。
「局在性健忘」は、数時間から数日の一定期間の記憶を失います。「選択性健忘」は、不都合なことや思い出したくない特定のことに関する記憶を失います。
これらふたつが多く見られるものです。ほかに「全般性健忘」「持続性健忘」「系統的健忘」があります。
記憶を失うことに動揺する人もいますが、大半は平然として不安を見せません。
ぼんやりする、もうろうとするなどの意識水準の低下が短期間みられるケースがまれにあり、不安やうつ症状もあらわれやすくなります。
解離性同一性障害(多重人格障害)
1人の人格のなかに、2人以上の異なった人格があらわれます。これらの人格が入れ替わりながら、行動をコントロールしています。
ある人格から別の人格への変化は劇的です。
本人(主人格)には、ほかの人格が表に出ていたとき、あるいは優勢だったときの、重要な行動の記憶が抜け落ちています。
しかしほとんどの場合、ほかの人格の存在に気づいていて、性格や行動、対人関係などを記憶している場合もあります。
各人格は性別、年齢、性格は異なり、共通点がなく正反対の人格であることも珍しくありません。
それぞれ固有名を持っていて、ほかの人格を友人、仲間、敵対者などと感じています。
そのとき表に出ている人格に対して、ほかの人格が指示や命令を出したり、人格同士が話し合ったりすることもあります。
解離性遁走
強いストレスや心的外傷に直面したとき、自宅や職場から突然、失踪してしまうものです。
一定期間、あるいは過去のすべての記憶を失っています。
自分の名前、素性などをすべて忘れ、まったく別の人間として生きていることもあります。
自分が記憶を失っていることに気づいておらず、他人からも異常なれる心の病気と治療法行動を取っているようにはまず見えません。
離人症性障害
「離人体験」を繰り返す、あるいは持続的に経験します。離人体験とは、自分の心やからだから離れてまるで外部の傍観者か操り人形になった感じ、夢のなかにいるような感じ、自分が自分でなくなるような感じ、機械仕掛けであるかのような感じをいいます。
離人体験中は、このような症状が非現実的であるとわかっていても、現実を客観的に見ることができます。
手足が通常より大きく、あるいは小さく感じられるといった「身体的感覚の変容」もよくみられます。
外界の事物が奇異に感じられ、現実感がない「現実感消失」や、時間感覚と空間感覚がゆがんでいるように見えることもあります。
強いストレス、または心的外傷を負うようなつらい体験が原因で発症します。
女性ではレイプなどの性的犯罪、失恋、災害などがきっかけで起こることが多く、特に解離性同一性障害は、幼少期の虐待、親しい人との死別、いじめなどが心的外傷となって、本人を守るためにいくつかの人格が生まれると考えられています。
解離性同一性障害は心的外傷のほかに、遺伝的要因もあるといわれています。
解離性健忘は記憶を失うことでストレスと向き合わずにすみ、さらに周囲の人から同情や世話を得られます(疾病利得)。
このメリットのために症状が起こり、持続すると考えられています。解離性遁走は気分障害や人格障害のある人に起こりやすい傾向があります。
離人症性障害の多くは、精神的ストレスで疲労したあとの、リラックスした期間に始まります。
からだの片側に現実感がない、あるいは片側が存在しないような感じがするという「片側離人症」は、脳の頭頂葉の疾患に関係している可能性があります。
解離性障害
解離性健忘、解離性遁走は、精神療法や、催眠療法や薬物によって心理的抑制をやわらげて記憶を取り戻す方法を行います。再発の可能性はほとんどありません。
解離性同一性障害は、発症時期が早ければ早いほど、人格の数が多ければ多いほど治りにくいといわれています。
アメリカでは催眠療法や薬物療法で心的外傷体験を思い出させたり、別の人格を引き出したりする方法が一般的ですが、日本では慎重に行われています。
精神療法では人橋の統合や、逆に二次的人格の消失をはかるという方法がとられていますが、どちらがいいかはわかっていません。補助的に抗うつ薬や抗不安薬などを用いることもあります。
離人症性障害の治療法は確立していません。
抗不安薬や、支持的精神療法、認知行動療法などが行われます。
解離性同一性障害は、主人格記憶をなくす解離性健忘や解離性遁走は、無理に思い出させようと問い詰めたりせず、専門医に任せます。
解離性同一性障害は、主人格の弱さや未熱さから他の人格が生じています。
本人の主人格があらわれたときに、判断力を持った強い人格になり、現実に適応できるよう支えていきましょう。
離人症性障害は自殺の危険もあります。平然と見えても、本人は苦しんでいることを十分に理解してください。
解離性同一性障害は不安障害、気分障害、身体化障害、性機能障害、薬物依存、摂食障害、不眠、外傷後ストレス障害(PTSD)などの合併が多くみられます。
カテゴリー:様々な心の病気
適応障害
個人的に重大な生活上の変化がストレッサーとなって、3か月以内に精神・身体症状があらわれます。
社会生活に適応できなくなり、仕事や学業に支障をきたします。
大うつ病性障害(うつ病)や不安障害などほかの精神疾患の診断基準を満たさず、かつ近親者の死亡と関連していないことが適応障害の診断の条件となります。
どの年齢でも起こる可能性がありますが、比較的若い人に多くみられます。女性にリスクが高く、患者数は男性の約2倍です。
ストレッサーが解消されれば改善されるケースがほとんどです。
症状によって6タイプに分けられます。
成人では「抑うつ気分」と「不安」が混合した適応障害が一般的です。
抑うつ気分をともなう適応障害
気分が沈み、抑うつ気分(なにをしても楽しくない、なにもする気になれない)があらわれます。涙もろさ、絶望もみられます。
不安をともなう適応障害
動悸、恐怖感、焦燥感などの不安症状があらわれます。
神経質で過敏、心配性になります。
行為障害をともなう適応障害
他人の権利の侵害、法的責任感の欠如、年齢相応の社会的基準の無視などがあります。
たとえば、ズル休み、公共物や他人の物の破壊、けんか、無謀運転、過剰飲酒などが挙げられます。
その他
不安と抑うつ気分が入り混じった型、情緒(抑うつや不安)と行為の障害が両方生じる場合、特定不能型があります。
個人的な生活上の変化によるストレッサーが原因です。
結婚、子どもの誕生、義父母との同居、転居、就職、転職、ワーキングウーマンから専業主婦への変化などです。
ストレッサーの強さと適応障害の重症度は必ずしも一致しません。
ストレスへの感受性が強い人、パーソナリティ障害や脳の器質的疾患がある人は発症しやすい傾向があります。
また、内科や外科の病気で3年以上入院している人、がんのように治療が非常に困難、あるいは不治の病の告知をされた後に、発症するケースがよく見られます。
適応障害の治療
治療はストレッサーの除去が第一の選択になります。
精神療法が中心になり、類似のストレッサーを持つ人たちのグループで行う集団療法は特に効果があります。
個人療法では、ストレス因子の意味を探る機会が与えられます。症状が行為障害をともなうものである場合は、家族療法も有効です。
これらの治療で効果が認められない場合は、症状に応じて抗うつ薬、抗不安薬、少量の抗精神病薬などが短期間、補助的に使用されます。
適応障害の治療には、ストレッサーに対応する能力を本人が身につけることが必要です。家族は患者の話に耳を傾けるよう心がけてください。
アドバイスや励まし、説教などは控え、患者のサポートに努めましょう。
適応障害は、ほかの精神疾患の診断基準に該当しないことが条件です。
たとえば、大うつ病性障害(うつ病)の診断基準に該当するならば、うつ病と診断されます。
カテゴリー:様々な心の病気
20〜30代に多い障害
20〜30代は、就職、結婚、妊娠、出産など劇的な変化を迎え、人生の選択を迫られることが多くなる時期です。
社会に出て、理想と現実のギャップに悩むことも多くなります。
20代も半ばを過ぎると、結婚するか一生独身をつらぬくか、結婚後も働き続けるのか、子どもを生むか生まないかといった人生の選択を迫られることが幾度もあります。
仕事の面では、昇進や仕事内容が男性と対等にいきにくいことへの不満や苛立ちが増えていきます。
これらがストレッサーとなって蓄積されていくと、からだに様々な症状があらわれてくるのです。
まず、大うつ病性障害(うつ病)です。
もともと女性ホルモンの影響などから、女性の患者数は男性の2倍と多かったのですが、かつては更年期以降の中高年に比較的よくみられました。
しかし今は20〜30代にも目立つようになってきました。特に多いのは、キャリアを持つ、あるいは持っていた女性です。
突然パニック発作が起こる「パニック障害」
20代に最も多く、次いで30代に多いのがパニック障害です。
予期しないパニック発作(動悸、呼吸困難、激しい不安や恐怖、感覚麻痺など)にいきなり襲われます。
発作を繰り返すうちに「また起きるのではないか」という予期不安にとらわれ、同じ状況や場所を避けるようになります。
広場恐怖(逃げられない場所にいると考え恐怖に襲われる)や大うつ病性障害を併発し、外出もままならなくなるケースもあります。
ワーキングウーマンに増える「アルコール依存症」
女性のアルコール依存症といえば、専業主婦に多い「キッチンドリンカー」がよくいわれてきました。
それに加えて今増えているのが、働く女性のアルコール依存症です。
社会は男女平等というにはまだ遠いのが現状です。
いくら仕事で努力をしても正当な評価が得られないという不満を晴らすために、仕事帰りにバーに寄り、つい杯を重ねてしまいます。
そしてこれを繰り返すうちに酒量が増え、気が付いたときはアルコール依存症を発症しているのです。
女性は男性と比較して、少ない酒量、しかも短い期間でアル コール依存症を発症します。つまり、男性よりも発症リスクが高いのです。
最近は女性が1人でも入りやすいバーや酒場が増え、気軽にァルコールを楽しめるようになりました。
しかし、ストレス発散のみが目的では、やがてはアルコール依存症に至る可能性があります。
あくまでもアルコールの味を楽しみ、気持ちをリラックスさせるためのものとして、節度を守って飲みたいものです。
気分変調性障害
気分変調性障害も、圧倒的に若い世代に多く見られる心の病気です。
うつ病と比較してうつの症状が軽く、慢性的に続くため、「病気」との理解が周囲から得られにくく、また本人も自覚しにくいのが特徴です。
「性格的なもの」と決め付けられ、病気と気づかないまま、5年、10年、15年と長期にわたって病気を抱え続ける人も少なくありません。
発症数は、女性が男性の2〜3倍多いのが特徴です。気分変調性障害に大うつ病性障害を併発すると、治療が長引く傾向にあります。
「20歳前後からどうも気持ちが晴れない、落ち込みがちだ」というようなときは、精神科医の診察を受けるべきです。
カテゴリー:様々な心の病気
統合失調症(精神分裂病)
かつては「精神分裂病」と呼ばれていましたが、偏見を助長するという理由から2002年に「統合失調症」という名称に変更されました。
脳の中枢神経にトラブルが起こって情報処理がうまくいかないために、思考や情動との間に分裂が見られ、幻覚や妄想などの症状があらわれて現実と非現実の区別がつかなくなります。100年以上前から知られている、最も代表的な精神病です。
発症率は約1%。年齢的には10代、20代で発症する人が多く、男性の方が比較的若い世代で発症が見られます。
発症率に男女差はありません。慢性の病気です。
以前は「発症したら一生病院から出られない」と考えられていましたが、最近は必ずしもそうではありません。
外来通院で治療する人も多く、社会復帰できるケースも増えています。
非現実的な妄想を抱く
だれかに追跡されている、他人やテレビが自分のことを話題にしている、自分は被害者だ、という非現実的な妄想があらわれます。
みんなが自分の悪口をいっている、脅迫や命令をする声が聞こえる、耳元で会話が聞こえる、などの幻聴もあらわれます。
妄想や、幻視、幻聴などの幻覚によって、現実と非現実の区別がつかなくなり、異常な言動が見られたり、会話がおかしくなったりします。
思考に一貫性がなく、奇妙な外見や動作が見られ、激しく興奮してまとまりを欠いた行動を示すこともあります。
また、逆に無感情になって無表情になったり、状況に合わないちぐはぐな表情をしたりすることも症状のひとつです。
興味、関心、快楽がなくなり、引きこもりがちになることもあります。
重要なのは、自殺率が高いことです。統合失調症患者の10〜15%は自殺をはかるといわれています。
妄想や幻覚・幻聴によって、暴力的言動や行動などを起こしやすく、いったんそうなると他人がいくら否定しても受け入れません。逆に不信感を抱き、敵視されることもあります。
普段は非力な女性でも、妄想などによっての暴力行為では、想像がつかないほどの力を発揮することがあります。
症状別のタイプ
妄想型
ひとつ以上の妄想に日常生活を支配され、生活に支障をきたします。
ただ、比較的精神が荒廃しにくいため、なんとか社会の状況に合わせて行動することができます。
知能はほぼ完全なので、妄想について語らなければ統合失調症だとわからないこともあります。
解体型
精神の荒廃が著しく見られます。
わけもなく突然笑い出したり、状況に不釣合いな表情になったり、独り言をいうなど、不適切な感情表現が目立ちます。目的が伴わず予想できない挙動、思考障害、ばかげた言動や衝動的な言動をします。以前は「破瓜型」と呼ばれていました。
緊張型
さらに2つに分かれます。
まず「混迷型」は、急に硬直して動かなくなる、ずっと同じ姿勢を続ける、呼んでも返事をしない、指示に対して激しく抵抗するなどが特徴です。
「興奮型」は行動と思考にまとまりがなく、興奮してめちゃめちゃに暴れて自他を傷つけます。
鑑別不能型
妄想型、解体型、緊張型のどれにも属さないタイプです。
残遺型
統合失調症の症状は治まって、後遺症が残っているような状態です。感情鈍麻や引きこもり、自閉性、風変わりな行動、非論理的な思考などが特徴です。
原因についてはまだ解明されていません。
神経伝達物質の異常で脳の神経が覚醒しすぎて情報の取捨選択ができなくなり、精神が混乱して幻覚や妄想があらわれるという説や、ストレスなどの説があります。
遺伝的要因に関しては、「それだけでは発症しない」という説が有力です。
米国の統計では、両親ともに統合失調症の場合の 子どもが発症する確率は40〜50%、両親のどちらかが統合失調症の場合は10〜12%です。
一般の発症率からすると高い数値ですが、一卵性双生児でも半数強が発症しないことから、遺伝など特異的な素因を持った人が、ストレッサーなどをきっかけに発症するという仮説がたてられています。
まず診断は、統合失調症の特徴的な症状があらわれて、はじめて可能になります。
「�@妄想がある、�A幻覚がある、�B思考に一貫性がなく会話が支離滅裂、�C緊張型の症状が見られる、�D感情が平板化し、思考が乏しくなり、意欲がなくなる」のいずれかふたつ以上に該当し、それが6か月以上続いている場合に統合失調症と診断する、としています。
回復率は50%で、そのうち20〜30%が通常の生活が可能になります。
原因が解明されていないため根本的な治療法はありませんが、薬物療法を中心にして、集団療法などの精神療法や 作業療法やデイケアなどの社会療法が行われます。
これによって症状を和らげ、社会への適応をうながすのです。
統合失調症は本人に病気だという自覚がないので、様子がおかしいと思ったら、家族が医療機関や保健所、精神保健福祉センターなどに相談することが、治療の第一歩になります。
治療が遅れるほど治りにくくなるので、早い対応が大切です。回復するまでには長い時間がかかります。
また、入院をしていても部分的によくなった状態て退院することか多いので 家族の理解と協力は必須です。
十分に休める環境を整え、焦らせたり追い立てたりしないことが肝心です。
干渉や過保護も避けるようにします。
家族支援グループに参加すると、ケアについての具体的なアドバイスが受けられますし、不安や孤独感がやわらぎます。
うつ病などとの識別が重要
身体疾患や物質乱用によって起こる二次的な統合失調症様障害、妄想性障害、うつ病などの気分障害、パーソナリティ障害、自閉性障害などとの鑑別が必要です。
カテゴリー:様々な心の病気
気分変調性障害の原因と治療法
大うつ病性障害(うつ病)よりも生活や環境の変化によるストレスの関与が大きいとされています。
ものごとを否定的に考えやすい人、几帳面な人、正義感や義務感の強い人、完全主義の人などはストレスに弱い傾向が見られますので、気分変調性障害を発祥しやすいと考えられています。
治療の第一選択は、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)です。これでかなり症状が軽減したところで、精神療法をプラスします。
今、有効だと考えられているのは認知療法と行動療法です。
気分変調性障害やうつ病の人は物事の考え方、受け止め方がどうしてもマイナスになりがちです。
それを、専門医が患者と一緒に現実に適応した見方ができるように修正していくのです。
行動療法では、自分にとっての気晴らしの方法や、気分が沈みそうなときにそれを回避できる行動を意識的に取れるようにします。
気分変調性障害は大うつ病性障害ほど症状は重くありませんが、慢性化する病気です。
ですから周囲は長い目で見て、温かい気持ちで接することが大事です。
ゆっくり休める環境を整え、休養をすすめることも必要です。
相手に安心感を与え、また相手のつらさにゆっくりと耳を傾けるようにしてください。
ゴロゴロしていたり、グズグズしていたりしても、「怠けている」と責めたりするのは厳禁です。「がんばれ」と励ましてもいけません。
本人もなかなか症状がよくならないことに焦っています。責めたり励ましたりすると、余計に自分を責めてしまい、落ち込んでしまいます。
なお、気晴らしをさせようと、旅行やショッピングなどに無理に誘うことはやめましょう。患者にとっては新たな刺激は逆にストレッサーになります。
気をつかって疲労感が一層ひどくなることもあります。
気分変調性障害から大うつ病怪障害に「移行する」ということはありませんが、「併発する」ケースはあります。
この「気分変調性障害+大うつ病性障害」を「ダブル・デプレッション」(二重うつ病)といって、治療が長引き、完治が困難な場合が多く見られます。
月経前にひどくなる人も少なくありません。
そのためにPMDDやPMSと間違えられる人もいますが、月経後も症状があるときは気分変調性障害で、PMDDやPMSではありません。
産婦人科では「心の病」であることが判明しにくい場合もありますので、やはり精神科を受診した方がいいでしょう。
カテゴリー:様々な心の病気
全般性不安障害
女性に多く、20代での発症がめだつ病気です。
特に困ったことが起こっているわけではないのに、つかみどころのない不安に苦しめられ、心身にさまざまな症状があらわれます。
不安の対象がはっきりとしていないため、症状の出てくる度合いが極端です。
かつては「不安神経症」と呼ばれ、ノイローゼやヒステリー、自律神経失調症などといわれることもありました。
「自分でもコントロールできないほど強い不安や心配が原因で、六ヶ月以上、日常生活にさしさわりが出ている」という診断基準が設けられていて、これに該当すれば全般性不安障害という診断が下されます。
落ち着きがない、緊張、神経過敏、疲れやすい、思考力や集中力の低下、刺激に反応しやすいなどの症状も診断の目安になります。
不安障害は、「不安」から生じる様々な精神的・身体的な障害のことをいいます。
全般性不安障害は、不安障害のひとつに分類されていて、まさにその名の通り、「全般に不安を感じることから生じる障害」のことです。
不安というのは、その対象がハッキリとしていないもの(恐れ)を指します。
ですから全般性不安障害は、「なぜ」「なにに対して」不安なのか、はっきりしません。
そういった漠然とした不安が、日常生活に支障をきたすほど強く、毎日、次から次へと出てくるものです。心の休まる間がなく、それが六ヶ月以上続きます。
将来起こるかもしれない不幸、たとえば「がんになるかもしれない」「事故にあったらどうしよう」「責任のある仕事をまかされて、それが失敗したらどうしよう」「失恋・離婚したらどうしよう」「夫に先立たれたらどうしよう」など、今から考えてもどうしようもないような事柄を深刻に悩みます。
自分のおかれている状況や体調について強い不安や心配があるのです。
こういった強い不安は、精神にも身体にも影響を及ぼします。
精神面では、落ち着きがなく常に緊張して、ささいなことにも過敏に反応するようになります。
耐えられないほどの焦燥を感じたりするようになります。
思考力や集中力、記憶力、判断力などは低下し、なにをするにも億劫で、疲れやすく気力がわきません。
将来のことなどを考えて不安になり、夜はよく眠れず、熟睦もできないか、もしくは眠りすぎます。
心配や不安の感情をコントロールできないため、社会人なら仕事が手につかず、学生なら学業に差し支えます。主婦の場合、家事や子育ても身が入らなくなります。
さらに身体的な症状もあります。
首や肩の凝り、めまい、動悸、息苦しさ、頭痛、発汗、イライラ、下痢や便秘、吐き気や腹部不快感、胸痛や胸部不快感、筋肉痛などです。
はっきりとした原因はまだわかっていませんが、神経伝達物質の分泌異常や遺伝的な要因、心理社会的要因が相互作用して発症するといわれています。
特に心理的社会要因では、誤って認識された危険への反応、無意識の葛藤などが引き金になって発症するという仮説がたてられています。
また、ストレスをうまく解消できないときに発症しやすいともいわれていますが、そうでなくても発症する可能性はあります。
パニック障害が治った後に、全般性不安障害になることも少なくありません。
患者数は女性の方が多く、特に繊細で真面目な、いわゆる神経質なタイプがなりやすい傾向があります。
こういったタイプはささいなことが気になったり、融通が効かない面があったりして、それが不安をふくらませて全般性不安障害へとつながっていくのです。
また、感受性が強くて傷つきやすい人、自分に自信がない人、依存心が強い人、気分転換が下手でストレスを溜め込みやすい人、などに発症のリスクが高くなるといわれています。
カテゴリー:様々な心の病気
パニック障害
女性によくみられる心の病気と治療法 突然、パニック発作を起こす病気です。
動悸、呼吸困難、吐き気、めまい、ふるえ、冷や汗などが前触れもなく出てきます。
発作の程度は非常に強く、このまま死んでしまうのではないだろうか、おかしくなってしまうのではないだろうか、という恐怖にかられます。
たいていは前兆を感じることがなく起こり、発作が起こる場所や状況も決まっていません。
比較的多いのは電車やエレベーターのなかのような閉鎖された空間、または人混みのなかなどですが、家でくつろいでいるときや歩いているときなどにも起こります。
DSM−�Wでは不安障害のひとつに分類されています。
推定有病率は2〜4%(25〜50人に1人)で、女性の方が男性よりも発症しやすく、世界の例を見るとだいたい2〜3倍、国によっては6倍近くも女性の有病率が高くなっています。
パニック発作
予期できないパニック発作を繰り返す急性の不安障害です。
パニック発作は「短時間で終わる強い不安・恐怖が引き起こす症状」と定義されています。
発作は通常10分ほどでピークを迎え、20〜30分続きます。1時間以上続くことはほとんどありません。
発作は何度も繰り返し、1日に何度もというケースもあれば、1週間に数回というケースもあります。
最初の発作はなんの前触れもなく、突然起こります。
動悸、息苦しさ、胸痛または胸部不快感、めまい、ふるえ、発汗、吐き気または腹部不快感、手足のしびれ、皮膚が冷たく感じる、または熱く感じるなどの症状があらわれます。
症状の程度は生命の危機を感じるほど強く、死ぬかと思うほどの恐怖と不安を感じることもあります。
大半の人は発作が起きると救急外来や内科を受診しますか、病院に着いたころには症状は治まっていて、器質的疾患も見つからず、はっきりとした原因がわからずじまいになることがほとんどです。
そのためパニック発作が起きたことへの不安や恐怖が解消されず、発作を防ぐ手段もわかりません。
「また起きたらどうしょう」「今はからだの異常はないが、発作を繰り返すうちに病気になるのではないか」「今度発作が起きたら死んでしまうのではないか」など、不安でたまらなくなります。
これを予期不安といって、たいてい最初のパニック発作のあと1か月以上続きます。
予期不安は時々頭をかすめる軽度のものから、四六時中つきまとい、ほかのことが手につかない重度のものまで、程度は人によってさまざまです。
さらに予期不安が高じると、今度は発作を起こした場所や状況を避けるようになります。
たとえば電車のなかでパニック発作を起こした人は電車に乗るのが怖くなって避けるようになり、自宅に1人でいるときに発作を起こした人は自宅にいることに恐怖を感じるようになります。
これを広場恐怖といって、パニック発作が起きたときにすぐに逃げ出せない、あるいは助けを求められない場所や状況を回避するようになるのです。
ひどくなると付き添いなしでは外出できなくなったり、家から一歩も出られなくなったりすることもあります。
パニック障害の患者の少なくとも3分の1〜2分の1が広場恐怖を伴うといわれています。
このようにパニック障害は、症状が連鎖するのが特徴です。
「パニック発作を起こす→予期不安が起こる→同じ状況や場所を避けるようになる→広場恐怖を併発する→外出などができなくなる」というようになるのです。
しかも次のパニック発作がいつ起こるかという不安や恐怖が常につきまといますから、精神的に不安定になり、ほかの不安障害や大うつ病性障害(うつ病)、アルコール依存症などの病気を併発しやすくなります。
そうならないためにも症状が進行しないうちの早めの対策が必要です
ストレスや遺伝が要因になる場合も
パニック障害の原因はまだはっきりと解明されていません。
今主流になっているのは、脳の神経伝達物質の分泌に異常が起こって発作が起こるのではないか、という説です。
具体的にはこうです。
生体に危険が迫ったとき、脳幹の「青斑核」という部分からノルアドレナリンが分泌されます。
この青斑核がなんらかの原因でエラーを起こしやすくなっていて、危険な状態ではないのにノルアドレナリンを分泌するために、パニック発作を引き起こし、その興奮が予期不安や広場恐怖を発生させるのではないか、ということです。
肉親や恋人などとの死別といった強いストレスや、遺伝も要因として指摘されています。
20代に発症する女性が多い
女性に多く、20代、次いで30代に発症する人が大半であることが特徴です。
女性に多い原因は明らかになっていませんが、「月経前になると不安が増大するのが一因ではないか」という説もあります。
ストレスを感じやすい人または発散させるのが下手、感受性が強い、完全主義、こだわりが強い、周囲に気を使いすぎるといった人などは、発作のリスクが高いという指摘もあります。
パニック障害と診断される基準はいくつかあります。
予期しないパニック発作が繰り返し起こる、最初の発作後1か月以上にわたって予期不安か行動の大きな変化が見られる、パニック発作がからだの病気や薬物などによって引き起こされたのではない、ほかの精神障害にあてはまらない、などです。
さらに広場恐怖を伴うパニック障害と、伴わないものとがあります。
発作が起きたら静かに休み、深呼吸をして気持ちを鎮めるようにしましょう。そして精神科を受診します。
治療は薬物療法と認知行動療法が最も有効です。早めに受診し、適切な治療を受ければ比較的短期間でよくなります。
薬はSSRIなどの抗うつ薬、抗不安薬などを用います。
発作の頻度を抑えたり、「また発作が起きるのではないか」といった予期不安を軽くしたりできます。
発作が起こらなくなったあとも半年〜1年間は飲み続けます。
認知行動療法では「認知のゆがみ」を修正します。
たとえば、電車に乗っているときにパニック発作が起こると「電車に乗る=パニック発作」と、本来は関係ないふたつのことを結びつけて考えてしまいます。
これが「認知のゆがみ」で、この結果、「電車に乗るとパニック発作が起こる」という予期不安が起こり、「電車が怖い」という広場恐怖へとつながるのです。
認知のゆがみを修正することで、予期不安、広場恐怖が改善されます。
また、パニック発作を起こしても20〜30分で治まり、生命に関わらないという正しい知識を学び、心身をリラックスさせる吸呼吸法やリラクゼーション法なども訓練します。
発作の回数が減ったら、少しずつ行動範囲を広げていくことも大事です。
今まで避けてきた状況にあえて接して、少しずつ心身を慣らしていきます。
家族や周囲の人は、温かく見守り、不安を和らげるように配慮することが大事です。
患者がパニック発作を起こしたときは、一緒にパニック状態になるのではなく、落ち着いて、からだや手を押さえながら優しく声をかけましょう。
叱ったり励ましたりしてはいけません。
カテゴリー:様々な心の病気
社会不安障害(社会恐怖)
「人と接するのが怖い」と強く感じるのが社会不安障害(社会恐怖)です。
なにに「恐怖」を感じるかによってふたつのタイプに分かれます。社会的状況に恐怖を感じる「社会恐怖」、そして対人関係を避けたがる「対人恐怖」です。
社会恐怖は「相手がだれであれ、人と接することが怖い」ことが特徴です。
「少し知っているが、深くは知らない人との一対一の対面に怯える」というのは対人恐怖です。
日本では対人恐怖が多いのですが、世界的に見ると社会恐怖の方が一般的です。
ただし、DSM−�Wでは不安や恐怖からさまざまな障害が生じる「不安障害」のなかに社会恐怖が分類されていますが、対人恐怖という診断名はありません。
女性に多く、患者数は男性の約2倍です。20〜30代の女性の発症率が高くなっています。
初対面の人に会うときはだれでも緊張します。また、大勢の人の前で発表するときなどは多少なりとも不安になります。
こういった、その場に適した緊張や不安などであれば、社会不安障害(社会恐怖)とはみなされません。
病気と診断されるのは、自分の役割を適切に果たす能力が、症状によって妨げられている場合です。
たとえば仕事の場でプレゼンテーションをきっちりこなす能力があり、またその役割を担っているのに、集団を目の前にすると恐怖や不安を感じてひと言も話せず、役割を放棄してしまう、という場合です。
この状態が長引くと、社会的状況や対人関係に対する不安に囚われすぎてしまい泥沼状態になって、回復に時間がかかります。
人が集まる場所が怖い社会恐怖
社会恐怖は人温みのなかや広い場所などにいると不安や恐怖を感じます。
たとえばレストランにいると異常なほど心臓がドキドキして食事がのどを通らなくなる、大勢の人が集まるデパートなどに怖くて行けない、などです。
相手がだれであれ、人と接することが怖く、知っている人ばかりでもとにかく人が集まる場所はすべて駄目です。
知らない人に恐怖を感じる対人恐怖
対人恐怖はあまりよく知らない人と会うことを恐れます。
話をしたり食事をしたりするのが怖いのはもちろん、相手と視線を合わせることすらできません。
買い物に行っても店員と親しげに会話を交わすことはとうてい無理です。親友と話すことは大丈夫でも親友が連れてきた見知らぬ人と同席することは苦痛に感じます。
人温みが苦手な人や人見知りをする人は少なくありませんが、社会恐怖、対人恐怖になると「苦手」という言葉でくくることができないほど過剰な反応があります。
恐怖の対象や状況を避けるか、強い恐怖や不安に耐えながら接していますが、症状がひどくなると恐怖を感じる状況でパニック発作を起こすこともあります。
「いいかげんにしなさい」「気にし過ぎだ」「がんばれば大丈夫」といった叱咤激励や、過保護にすることを避けるようにしてください。
患者の重荷になって、症状が悪化することがあります。
患者に安心感を与え、少しずつ人前に出て恐怖を克服できるように勇気づけるようにしましょう。
恐怖を感じる状況でパニック発作を起こすことかあるのでパニック障害と間違えられるケースが見られます。
甲状腺機能亢進症やパーキンソン病との識別も必要です。
深刻なのは、周囲から病気だとなかなか認識されにくいことです。
「だれだって人前では緊張する」「がんばれば大丈夫だ」「甘えている」などと責められる材料にされることもあります。
つねに強い恐怖や不安に耐えながら接しているため、それによって新たに蓄積されるストレスが増大で、アルコール依存症や大うつ病性障害(うつ病)を併発したりすることもまれにあります。
カテゴリー:様々な心の病気
アルコール依存症
アルコール依存症は「物質関連障害」のひとつに分類されています。
アルコールに依存し、飲酒をやめると離脱症状(禁断症状)が起こります。
再び酒を飲むと離脱症状が軽減または消失するため、つねに飲酒行為をするようになります。この悪循環を繰り返し、依存の度合いをますます強めていくのです。
30〜50代に好発します。
かつては圧倒的に男性に多い病気でしたが、最近は女性のアルコール依存症が非常に増えています。
専業主婦が昼間から家で酒を飲むうちに依存症に陥るキッチン・ドリンカーや、ワーキングウーマンが仕事のストレスから逃れるために毎晩飲酒を続けるうちにやめられなくなるケースが一般的です。
女性は体質的に男性より短期間に、少ない飲酒量でも発症するので、特に注意が必要です。
初期症状は、飲んだ翌日に前夜のことが思い出せない、毎日大量に飲酒する、飲酒による社会生活能力の低下などです。
次第に日中や勤務中も飲酒への欲求が激しくなり、抑えきれなくなります。飲んでもなかなか酔わないため、飲酒量が増えます。
酒ばかりで食事をしなくなると、ビタミン不足で脳や神経に障害があらわれます。
理解力や記憶力の低下などがみられます。
飲酒をやめると離脱症状があらわれます。手のふるえ、「壁をたくさんの虫がはいまわっている」といった幻覚(幻視)が典型的な離脱症状です。
ほかには夜眠れない、憂うつ、イライラ、寝汗、発汗、寒気、動悸がひどい、いつも吐き気がするなどの症状があります。
ひどいときには高熱が出て、意識がもうろうとして筋肉が硬直するケースもあります。
酒を飲むとこれらの離脱症状は軽減するか、消失します。
アルコールが直接の原因ですが、その背景には家庭の不和、失恋、離婚、職場での対人関係など、さまざまなストレッサーから逃れたい、という願望があります。
内向的、ストレスに弱い、うつ傾向の人は発症しやすいといえます。
また、二日酔いのもととなる物質アセトアルデヒドを分解する酵素が体内で十分に働いている人、いわゆる「酒に強い人」は、飲んでもなかなか酔わないために酒量が多くなり、発症しやすくなります。
治療法は断酒以外ありません。治療は外来でも可能ですが、精神科のアルコール専門病棟などに入院するのが白坂もよい方法といわれています。
断酒を始めて1週間までの間に離脱症状が表れます。この間、刺激を避けて安静にします。
患者がアルコールに依存していることに気がついたら、すぐに病院に連れて行きましょう。また、治療中も家族のサポートが不可欠です。
叱咤激励は逆効果になるので避けます。
アルコール依存症の発症は意志の強さ、弱さとは関係ありません。
「意思が弱いから酒がやめられないのだ」と責めることは絶対にしないでください。
アルコール依存症は再発が多い病気です。患者の目のつく場所にアルコールを置かない、宴会などに極力行かせないようにする、少量であっても飲酒をすすめる行為はしない、などが大切です。
合併症を起こしやすい
合併症を起こしやすくなります。アルコール性肝炎などの肝機能障害、胃潰瘍、脳萎縮、大腿骨頭壊死、糖尿病、末梢神経痛などです。
アルコール性肝炎が進行して肝硬変になると、死に至ることもあります。
飲酒をやめると幻覚などの離脱症状が出ますが、再び飲酒しても回復せず、アルコール精神病に移行することもあります。
カテゴリー:様々な心の病気
睡眠障害
眠れない不眠症と、眠り過ぎる過眠症やナルコレプシーなどがあります。
大うつ病性障害などほかの精神疾患や、薬物などの影響によるものではありません。いずれも患者にとって強い苦痛で、日常生活に影響が出ます。
不眠症
不眠状態が1か月以上続き、日常生活に支障をきたす場合を不眠症とみなします。症状にはいくつかのタイプがあって、いくつか合併しているケースもあります。
「入眠障害」は寝付くまでに時間がかかり、眠ろうとするほど目がさえます。
「熟眠障害」はぐっすり眠れず、よく眠れたという満足感が得られません。
「中途覚醒」は寝ている間に何度も目が覚め、「早朝覚醒」 はまだ暗い早朝から目が覚め、そのあと眠れないかウトウト程度しかできません。熟眠障害とともに出る場合がよくあります。
寝覚めの悪い「覚醒障害」、夢が多かったり悪夢をみたりするためにグッスリ眠れない障害などもあります。
過眠症
十分に睦眠を取っているのに、昼間、異常なまでの眠気に襲われます。少しも我慢できないほど強い眠気です。この状態が1か月以上続きます。
また、昼間の異常なまでに強い眠気が1年に数回、3日以上続き、それが2年間にわたる場合は「反復性の過眠症」と呼ばれます。
ナルコレプシー
昼間、耐え難い眠気に襲われ、眠り込んでしまう睡眠発作が起こります。場所や状況を問わず、歩行中、車の運転中、食事中などにも起こります。
睡眠発作は数分間から数十分間続き、目覚めた後はすっきりとしています。この状態が3か月以上続く、慢性疾患です。
特徴がいくつかあり、驚いたり笑ったりしたときにからだの力がカクンと抜ける情動脱力発作、覚醒から睡眠へと移るときに恐ろしい夢を見る睡眠時まひ幻覚があります。
多くは10〜20代で発症します。
不眠症と過眠症は、ほかの痛気が原因で起こる続発性と、原因となる病気が特にない原発性とがあります。
続発性不眠症の原因となる病気は、睦眠時無呼吸症候群、脳炎、髄膜炎、脳の外傷、重い伝染病、強い痛みやかゆみのある病気などがあります。
不安障害、統合失調症、大うつ病性障害(うつ病)や双極性障害などの気分障害などといった精神疾患が原因になることもあります。
原発性不眠症は、完全主義で、「睡眠は何時間以上」「途中で目が覚めるのはよくない」といった睡眠に対する公式的考えにとらわれているタイプに多くみられます。
過眠症で続発性の原因となるのは、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、睡眠リズムにズレが生じる睡眠相後退症候群、うつ病などがあります。
ナルコレプシーの原因は、レム睡眠を抑制する機構の異常や、高い確率で白血球の異常が認められることから遺伝的要因が考えられています。
一部の患者では、脳内でオレキシンという物質が作られないことがナルコレプシーの発症と関係していることが明らかになっています。
ほかの病気が原因で起こっている続発性不眠症・過眠症は、原因となっている病気の治療が大前提です。
治療の柱は薬物療法と精神療法です。
不眠症の場合、催眠鎮静薬が用いられる場合がありますが、注意が必要です。
安易に使い始めるのは絶対にやめてください。
患者は眠れないこと、眠り過ぎてしまうことに苦痛を感じ、不安を抱いています。
不眠を訴える人に対して「眠らなくても大丈夫」「知らないうちに眠っているから平気」といった言葉をかけたり、
過眠に対して「不真面目だからそうなる」「責任感が乏しい」「怠け者」といったりすることは避けてください。
不眠・過眠への悩みに耳を傾け、安心できる言葉をかけるようにしましょう。
不眠症、過眠症には別の病気が原因になっていることが多々見られます。
不眠症では睦眠時無呼吸症候群、脳炎、髄膜炎、脳の外傷、不安障害、統合失調症、気分障害など。
過眠症では睡眠時無呼吸症候群、睡眠相後退症候群、ナルコレプシーなどです。
また、うつ病が原因になって、不眠症や過眠症を引き起こしているケースも少なくありません。
カテゴリー:様々な心の病気
双極性障害(躁うつ病)
いわゆる操うつ病のことです。
気分が高揚する「操」の状態と、気分が落ち込む「うつ」の状態があらわれます。
大うつ病性障害(うつ病)や気分変調性障害などと同じく、気分障害に分類されています。気分障害は操やうつなどの気分や感情が制御できず、強い苦悩を感じている状態をいいます。
双極性障害は操とうつのあらわれ方によってふたつの型に分けられます。
「操病がはっきりと認められるタイプ」を�T型、「うつ病がはっきりと認められるが、操病は軽いタイプ」を�U型としています。
�T型はうつ病の症状がはっきりと認められなくても、操病の症状があれば双極性障害と診断されます。
異常な高揚の跡にひどい落ち込み状態に
気力が充実し活動的で陽気な躁状態と、気分が沈み、なにをしても楽しくないうつ状態があらわれます。
躁状態とうつ状態は交互にあらわれるとは限りません。
不規則に起こることが多く、躁状態は2〜3か月間、うつ状態が数か月から1年ほど続くことが多く見られます。
ただし、持続期間や症状がない期間は人によって異なります。操から始まるか、うつから始まるかも個人差があります。
いずれにしろ、どちらの状態のときも、思考力、集中力、注意力、記憶力などは低下します。
おしゃべりになるのが操状態
躁状態のときは気分が異常に高揚して、おしゃべりになり、会話で駄酒落や語呂合わせ、的外れなどが多くなります。
睡眠時間が少なくても、あるいは眠らなくても平気で、元気に活動します。
多くの場合、莫大な富や権力、能力といった誇大妄想が目立つようになり、攻撃的になります。
食欲、性欲、物欲なども高まり、高価な買い物、ギャンブルに走ったり、夜遊びをするようになったりします。
急性の躁病性興奮では会話は支離滅裂になり、統合失調症(精神分裂病)と区別できないこともあります。
ところがうつ状態になると一変します。
気分が沈んで憂うつになり、日ごろ興味や喜びを感じていたものに気持ちが向かなくなります。笑顔や口数は減り、疲れやすく、なにをするにも億劫で気力がわきません。
反面、絶えられないほどの焦燥感を感じることもあります。
自信がなくなり、自分は価値のない人間だと思ったり、自責の念にさいなまれたりするようになります。
「死にたい」「逃げ出したい」などと考え、実際に自殺を企てたり、ほのめかしたりします。睡眠障害、食欲の減退あるいは増進があります。
家族に双極性障害の人がいたら、今、躁状態なのか、あるいはうつ状態なのかを見極めることが大切です。
躁状態のときは周囲とトラブルを起こしがちになるので、後々社会復帰をスムーズに行うためにも早めに精神科医療機関などに連れて行ってください。
躁状態では本人が病気だと思っていないことがほとんどなので、家族が気づき、行動を起こすことが必要なのです。
うつ状態のときは、大うつ病性障害(うつ病)の対応と同じように、責めたり、あるいは励ましたりしないこと。
十分に休養できる環場を作ってあげてください。アルコールや薬物への依存を併発することもあるため、薬物や金銭の管理に注意します。
自殺の恐れがあるので、十分な配慮も必要です。
躁状態になると会話が支離滅裂になることがあるので、統合失調症と間違えられることがあります。
また、冠婚葬祭や海外旅行などをきっかけに操になる反応性躁状態というものもあります。
通常は一時的なものですが、本物の双極性障害に移行することがあるので、注意が必要です。
カテゴリー:様々な心の病気
外傷後ストレス障害(PTSD)
過酷な体験がトラウマ(心的外傷)になり、それによって生じる身体症状や行動の異常を「外傷後ストレス障害(PTSD)」といいます。
女性では性的犯罪から発症するケースが多く、特に発症率が高いのはレイプ被害を受けたときで、約50%にも及ぶという報告があります。
PTSDの診断基準は「症状が1か月以上続く場合」とされています。通常、過酷な体験後、一定の時間が経過してから症状があらわれます。
なかには30年もたってから発症するケースもあります。体験から4週間以内に発症した場合は「急性ストレス障害」といい、PTSDと区別されます。
日本では阪神淡路大震災のあと、一般に知られるようになりました。
つらい体験の夢や幻覚を見る
体験の夢や幻覚を繰り返し見たり、思い出したりします。それに苦痛を感じ、動博、発汗、頻脈などの生理的反応が起こります。
体験を思い起こさせるような考え、会話、場所、人などを避けるようにもなります。
解離症状(体験に関する記憶を失う)が出ることもあります。何事にも無関心、無感動で、愛情が持てなくなり、また、仕事や結婚に期待が持てなくなります。
ささいなことへの過敏な反応や過度の警戒心などが生じたり、睦眠障害や集中力低下などの症状があらわれます。
さらに、心的外傷を負ったことで「他人と違ってしまった」という孤立感を生み、将来に希望が持てなくなります。
ストレスに弱い人ほど発祥しやすい
心的外傷の体験が原因です。
ストレスに対する感受性が強い人ほど発症しやすく、心的外傷を受けた後の状況やできごとも関係しています。
家族を一緒に治療を行う
家族が患者と一緒に治療に参加する家族療法が有効だといわれています。家族の理解と協力、温かい励ましが不可欠です。
患者がつらい体験について話し始めたら、じっくりと耳を傾け、優しい言葉をかけることも大切です。
「がんばって」という励ましは禁物です。
カテゴリー:様々な心の病気
大うつ病性障害(うつ病)
気分や感情をコントロールできない病気を「気分障害」といいます。
気分障害には「うつ病性障害」と「双極性障害」があり、さらにうつ病性障害は「大うつ病性障害」「気分変調性障害」「特定不能のうつ病性障害」に分かれます。
大うつ病性障害は、いわゆるうつ病のことです。精神障害のなかで最もよく知られる病気です。
全人口の約15%、女性に限っていえば約10〜25%(4〜10人に1人)が、一生に一度はうつ病にかかるといわれています。
うつ病はよく、「心の風邪」といわれますが、風邪のようにだれもがかかる可能性のある病気なのです。
うつ病が続いたら受診を
うつ病の症状の特徴は、落ち込み、やる気の低下、なにもかもがつまらなく感じるなどです。
また、これまで興味があったことに対しても関心を失い、気分や感情のコントロールができなくなって、なにに対しても悲観的な気持ちに囚われるようになります。
こういったうつ状態は、だれでも経験することですが、普通はたいてい数日間で元に戻ります。
しかしうつ病になると、うつ状態が長期化します。その目安は「2週間以上」とされています。
症状の程度によっては自殺の可能性もあるので、すぐに精神科での診察を受けるべきです。
好きなことにも関心がなくなる
気分が沈んで憂うつな状態が続きます。あるいは日ごろ好きだったことに関心や興味がなくなります。
大して活動をしていなくてもすぐ疲れてしまい、なにをするのも億劫で、気力がわきません。
実際、うつ痛を発症した人の多くが「旅行が大好きだったのに、計画をたてることすら面倒になって行く気がしない」「お化粧をしたり、外出のための洋服を選んだりする気がしない」などといいます。
思考力や集中力、注意力、判断力などが著しく低下し、忘れっぽさが目立つようになります。
午前中体調が悪いことが多い
うつ病の症状は午前中に強く見られる傾向があります。
朝はベッドから出ることすらつらく、朝刊を読んだりニュースを見たりということができなかったのが、昼を過ぎ、時間が経つにつれて少しずつよくなってくる、というケースも少なくありません。
睡眠障害も深刻です。
よく眠れなくて夜中に何度も目が覚めたり、朝早く目が覚めたりします。
熟睦した、という満足感はまったくなく、眠れないことに対する焦燥感でいっぱいになります。
また、逆に人によっては過眠になることもあります。食欲にも影響が出ます。
急に食欲が減退して体重が減少したり、逆に食欲が増進して体重が増加したりします。
うつ病を発症すると、世のなかや自分自身について否定的な見解を持つようになり、自信がなく、
「自分は駄目な人間だ」と思ってしまうケースがよく見られます。
そのほかの身体症状としては、頭痛や頭重感、動悸、息切れ、だるさ、疲れやすさ、口の渇き、耳鳴り、肩凝り、しびれ、便秘、下痢などがあります。
回復期に自殺の危険が高まる
うつ病の症状は心身にさまざまな形で出ますが、絶対に忘れていけないのは、「うつ病は自殺の恐れがある病気だ」ということです。
精神疾患のなかで最も自殺の危険性が高く、患者の3分の2は自殺を考え、約15%が実際に自殺を図るといわれています。
しかも「ピーク時」よりも、症状が改善されてくる「回復時」の方が危ないのです。ピーク時は気力や活力が低下しているので「自殺する気力さえない」という状態ですが、回復時は自殺を考える気力がよみがえってきているからです。
様々な原因がある
原因はまだはっきりと解明されていませんが、いくつかの要因が影響を及ぼしあって発症すると考えられています。
第一には、生物学的要因です。
ノルアドレナリンやドーパミンなどの神経伝達物質、各種のホルモンが関係しているといわれています。
最も有力な説はセロト二ンという神経伝達物質が関与しているというものです。
また女性の場合、女性ホルモンも関係していると考えられています。
妊娠・出産や閉経で女性ホルモンが減少すると、うつ状態など精神的に不安定な状態になるといわれているのです。
第二には、遺伝です。
ただ、うつ病への「なりやすさ」が遺伝するとされており、「必ず遺伝する」というわけではありません。
遺伝以外の要因によって引き起こされているケースも多く、心理社会的影響が除外できません。
第三には、心理社会的要因です。
職場での対人関係の悪化、異動、転勤、親しい人との死別、家庭内の葛藤、経済問題、過労、身体疾患など。女性の場合は結婚、妊娠、出産、子どもの結婚などもそうです。
これらの生活・環境の変化による過剰なストレッサーが、うつ病を発症する引き金になるのです。
特に女性は、心理社会的要因の影響が大きくあらわれます。
男女平等とはいえ、現実的には不平等を感じることも多く、能力や努力だけではどうしようもないことがたくさんあります。
また、結婚や出産などは生活を180度変えます。
独身を通すなら通すで、周囲からの風あたりや将来への不安が強いでしょう。よりストレスを感じやすい立場にいるといえます。
ただ、ストレッサーに対応する能力には個人差があります。
生真面目な人、凡帳面な人、正義感や義務感の強い人、完全主義の傾向が強い人、ものごとを否定的に考えやすい人などはストレスに弱く、うつ病になりやすい傾向があります。
これに男女差はありません
もし自分がストレスに弱いタイプなら、うまく気分転換できる方法を普段から身につけることが大切です。
カテゴリー:様々な心の病気
気分変調性障害
気分変調性障害は軽いうつ状態が慢性的に続く病気です。大うつ病性障害と並んで気分障害のひとつに分類されています。
精神科で比較的よく見られる疾患で、以前は「抑うつ神経症」と呼ばれていました。
男女比では女性の方が圧倒的に多く、女性の患者数は男性の2〜3倍といわれています。
年齢的には大半が21歳未満で発祥します。21歳未満の発祥を「早発性」、21歳以降の発祥をを「晩発生」と分けていて、圧倒的に多いのが早発性です。
大うつ病性障害と遣って症状が軽いため、病気だという認識がなく、我慢し続ける人が多いのも、この病気の特徴です。
よくあるケースとしては、21歳未満の年代から気分の落ち込み、やる気のなさなどがあり、周回からは「怠け病」と見られていた人が、ふとしたことで医師にうつ状態が続くことを相談したところ、気分変調性障害が認められた、というものがあります。
抗うつ状態が2年以上続いているときは気分政変調性障害の可能性がありまから、精神科で診察を受けるべきです。
大うつ病性障害より軽い抑うつ状態が2年以上続く場合が、第一の診断基準として挙げられます。
具体的には、気分が沈み、憂うつな状態がほとんどl日中続きます。
これまで興味を感じていたことや好きだったことに対して、あまり気持ちが向かなくなります。笑顔がめっきりと減り、不機嫌になります。
疲れやすく、なにをするのも億劫で、気力が沸きません。
思考力、集中力、注意力、記憶力、判断力などが低下して、うっかりミスや物忘れが増えます。
ボーッとしていることが多くなり、学校生活や仕事などに影響が出てきます。
何事にも自信を持てなくなるのも特徴です。
「どうせ私なんか駄目な人間だ」と思うことが増え、ささいな失敗でも落ち込むようになります。
自尊心が低下し、一方で自分が置かれている状態に不平不満を感じ、それを他人のせいにする傾向があります。
睡眠障害も重要な症状です。なかなか眠れない、夜中に何度も起きる、早朝に目が覚めてそのまま眠れないなどがあります。
逆に、眠り過ぎる場合もあります。
食欲や体重の急激な減少、または増加も気分変調性障害の症状のひとつです。
ただし、前述のように、これらはすべて、大うつ病性障害ほど重くはありません。
カテゴリー:様々な心の病気

