女性ホルモンと心の病気の関係
毎月の月経だけでなく、女性は一生のうちに、妊娠、出産、更年期など、ホルモンの大きな変動を、何度も経験します。その都度、心は大きな節目を迎えます。
女性ホルモンの働きは、心の病気と密接な関係があります。月経の前後に症状が出たり悪化したりするのもそのためです。
女性ホルモンには、2種類あります。
ひとつは、子宮の内膜に受精卵が着床しやすい状態にし、かつ妊娠を継続させる働きをするプロゲステロン(黄体ホルモン)。
もうひとつは、女性らしい体型を作ったり、子宮の筋肉を発達させたりするエストロゲン(卵胞ホルモン)です。
このうちエストロゲンは、神経伝達物質のセロトニンにかかわり、心や感情の調節に一役かっています。
セロトニンの濃度が低下すると、不安や抑うつ状態といった、精神症状を引き起こすといわれています。
女性ホルモンが正常に働いている場合、月経開始後の2週間はエストロゲンが多く分泌され、排卵が生じると、その後2週間は、かわってプロゲステロンが優位に立ちます。
しかし、ホルモンの分泌を司どっている脳の視床下部の働きが、ストレスや過労により乱れると、ホルモンの分泌をうまくコントロールできなくなります。
このホルモン分泌の減退がストレッサーになって、心の病気を発症しやすくするのです。
エストロゲンは20代から30代に自署多く分泌され、40代に入ると急速に衰えることがわかっています。
そして、エストロゲン分泌の多いこの時期は、女性にとって、将来設計をかためる大切な時期と重なっています。
仕事はずっと続けるのか、結婚はするのか、子どもは作るのか。子どもを作るなら、出産のタイムリミットはいつなのか、などなど。
人生にとって、いちばん大切なこの時期が、女性が最も心の健康を損ないがちな時期なのです。
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