産後うつ病
女性ならではの心の病気に「産後うつ病」があります。
昔から「産後の肥立ちが悪い」という言葉がありますが、まさにそれです。
うつ病の増加が叫ばれていますが、産後うつ病も以前に比べて、明らかに増加傾向にあります。
症状や治療は、うつ病とまったく同じです。
出産を契機として発病する「うつ」と、たとえば引っ越しなどによって発病する「うつ」と、発症の経過として大差はありません。
ただ「産後うつ」の場合には、症状が非常に重くなることがそれほど多くはありませんが、認められます。
これは理由は明らかになってはいませんが、出産という大きな身体的な変化が病状に関与しているのではないかと推測されます。
また、出産を契機とした「産後うつ」は、第一子出産後に比較的多い印象がありますが、第二子、第三子のこともあるのです。
家族や友人が「産後うつ」の人に遭遇したなら、まずは彼女の不安に共感することが必要です。
「誰もが経験することだから」とか「もう少しがまんすれば変わるよ」などという慰めは逆効果です。
まずは彼女の苦しみを受け止めるようにしてあげてください。
「産後うつ」は比較的、重症化しやすく、重症化したときには自殺の危険が増ので、それが逼迫しているなら入院を考慮に入れるべきです。
また入院しなくてはいけないほど重症化していても、急速に改善することもまた多いので、悲観的になる必要もありません。
そもそもうつ病にかかる人の多くが、真面目で、凡帳面なところがあります。
病気になる前の性格は、うつ病の発病との関連性がないことが現時点では明らかになってはいますが、臨床的な私の印象としては、やはり生真面目な人がうつ病の人には多いと感じています。
産後うつ病の人もやはり生真面目な人が多く、子育てが満足にできないことに苦悩します。
子どもの将来を自分がダメにしてしまうと罪悪感を抱いてしまうのです。
罪悪感を強く感じているときは、多くは産後うつ病の可能性が高いと考えられます。
もし、家族や周囲の人が、子育てが思うようにできない、自分はダメ人間で子どもの将来を台無しにしてしまうと訴えていれば、それはまず間違いなく産後うつ痛だと考えられます。
このときにはぜひ受診するようにすすめてください。
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