全般性不安障害
女性に多く、20代での発症がめだつ病気です。
特に困ったことが起こっているわけではないのに、つかみどころのない不安に苦しめられ、心身にさまざまな症状があらわれます。
不安の対象がはっきりとしていないため、症状の出てくる度合いが極端です。
かつては「不安神経症」と呼ばれ、ノイローゼやヒステリー、自律神経失調症などといわれることもありました。
「自分でもコントロールできないほど強い不安や心配が原因で、六ヶ月以上、日常生活にさしさわりが出ている」という診断基準が設けられていて、これに該当すれば全般性不安障害という診断が下されます。
落ち着きがない、緊張、神経過敏、疲れやすい、思考力や集中力の低下、刺激に反応しやすいなどの症状も診断の目安になります。
不安障害は、「不安」から生じる様々な精神的・身体的な障害のことをいいます。
全般性不安障害は、不安障害のひとつに分類されていて、まさにその名の通り、「全般に不安を感じることから生じる障害」のことです。
不安というのは、その対象がハッキリとしていないもの(恐れ)を指します。
ですから全般性不安障害は、「なぜ」「なにに対して」不安なのか、はっきりしません。
そういった漠然とした不安が、日常生活に支障をきたすほど強く、毎日、次から次へと出てくるものです。心の休まる間がなく、それが六ヶ月以上続きます。
将来起こるかもしれない不幸、たとえば「がんになるかもしれない」「事故にあったらどうしよう」「責任のある仕事をまかされて、それが失敗したらどうしよう」「失恋・離婚したらどうしよう」「夫に先立たれたらどうしよう」など、今から考えてもどうしようもないような事柄を深刻に悩みます。
自分のおかれている状況や体調について強い不安や心配があるのです。
こういった強い不安は、精神にも身体にも影響を及ぼします。
精神面では、落ち着きがなく常に緊張して、ささいなことにも過敏に反応するようになります。
耐えられないほどの焦燥を感じたりするようになります。
思考力や集中力、記憶力、判断力などは低下し、なにをするにも億劫で、疲れやすく気力がわきません。
将来のことなどを考えて不安になり、夜はよく眠れず、熟睦もできないか、もしくは眠りすぎます。
心配や不安の感情をコントロールできないため、社会人なら仕事が手につかず、学生なら学業に差し支えます。主婦の場合、家事や子育ても身が入らなくなります。
さらに身体的な症状もあります。
首や肩の凝り、めまい、動悸、息苦しさ、頭痛、発汗、イライラ、下痢や便秘、吐き気や腹部不快感、胸痛や胸部不快感、筋肉痛などです。
はっきりとした原因はまだわかっていませんが、神経伝達物質の分泌異常や遺伝的な要因、心理社会的要因が相互作用して発症するといわれています。
特に心理的社会要因では、誤って認識された危険への反応、無意識の葛藤などが引き金になって発症するという仮説がたてられています。
また、ストレスをうまく解消できないときに発症しやすいともいわれていますが、そうでなくても発症する可能性はあります。
パニック障害が治った後に、全般性不安障害になることも少なくありません。
患者数は女性の方が多く、特に繊細で真面目な、いわゆる神経質なタイプがなりやすい傾向があります。
こういったタイプはささいなことが気になったり、融通が効かない面があったりして、それが不安をふくらませて全般性不安障害へとつながっていくのです。
また、感受性が強くて傷つきやすい人、自分に自信がない人、依存心が強い人、気分転換が下手でストレスを溜め込みやすい人、などに発症のリスクが高くなるといわれています。
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