心の病気のメカニズム
心の病気は、ストレス、遺伝的要因、気質や性格、育った環境など、さまざまな誘因が絡みあって発症します。
しかし、はっきりしたことは解明されていません。ただ言えるのは、だれでも発症しうるということです。
心の病気の誘因になる遺伝的要因、気質や性格、育った環境などは該当する人とそうでない人に分かれます。
しかし、ストレス反応を引き起こすストレッサーに関しては、どんな人でも永久に無関係でいるということは不可能です。
学生、ワーキングウーマン、専業主婦、独身、既婚など立場や生き方に関係なく、だれもが心の病気を発症する可能性を持っているのです。
心の病気を発症する誘因のひとつとして、注目を集めているのが神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンです。
神経伝達物質は、神経細胞から神経細胞に情報を伝える働きをする物質です。
セロトニンは脳内で体温調節、睦眠、感情、記憶、食欲などの機能に関係しています。
ノルアドレナリンは交感神経系の神経伝達物質で、ストレスを感じると交感神経を活性化して、不安や恐怖などの精神状態を引き起こします。
太うつ病性障害(うつ病)の患者の脳を調べると、これらふたつの神経伝達物質の分泌量が極端に減少しています。
そのために情報伝達がうまくいかず、うつ状態を引き起こすのだと考えられています。
さらに、からだの各組織も変調をきたします。代表的なのが「心身症」です。
心身症は特定の病気を表す名称ではなく、心理的なストレッサーによってさまざまな身体の病気が起こったり、もともとある病気が悪化したりすることをいいます。
代表的なものに胃潰瘍や高血圧症、狭心症、気管支ぜんそく、過換気症候群、過敏性腸症候群などがあります。
心の病気は、ストレスや遺伝などさまざまな誘因が絡み合って発症するケースとは別に、脳そのものの障害が原因になって起こることがあります。
たとえば、脳の神経細胞の死滅です。
脳には100億〜140億もの神経細胞(ニューロン)が密集しています。
これらの神経細胞は、一部の領域以外は新たに増殖しないため、外傷や、脳梗塞・脳内出血といった脳疾患、アルコール、タバコなどの化学物質によって死滅してしまうと、二度と再生しません。
もし精神活動の中枢領域にある神経細胞が死滅すれば、精神活動が円滑に営めなくなってしまいます。
その結果、心の病気としてさまざまな症状が出てきます。
これらの原因は未然に防ぐことが困難ですが、リスクを高めるアルコール、タバコ、薬物など化学物質の過剰摂取を避けることが大切です。
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