産後うつと子育て
「産後うつ」の人の多くが「子育てが思うようにできない」と訴えます。
ここで問題となるのは、子どもへの虐待です。
自分の子どもがかわいく思えない、子どもが自分の思いどおりにならないとカッとなってしまう、自分でもいけないと思うのだけれども手を出したり、叱りすぎてしまう、などという訴えもあります。
この場合、事態はかなり深刻です。放置しておけば虐待がエスカレートする可能性が大きいのです。一刻も早くなんらかの手を打たなければなりません。
精神科、心療内科には、「子どもがかわいく思えない」「子育てができない」「子どもを過度に叱ってしまう」などの訴えで受診する人が大勢いるそうです。
自ら子どもを虐待していると話す人はほとんどいませんが、少なくとも医療機関を受診するということは、彼女たちはこの状況がよくない、この状況から抜け出したいと考えているのは事実です。
しかも彼女たちは、子育てができないことに対して罪悪感を抱いているのです。この場合は救いがあります。
罪悪感を抱き、現状を変えたいと本人が考えているならば、私たちは状況を変えていく手伝いができます。
したがって、もし家族や周囲の人が、子育てに悩んでいる、あるいは子どもがかわいく思えなくて苦悩していれば、そのときはまず話を聞いてあげてください。
「親なんだからやって当然」というような言い方はしないでください。彼女たちは苦悩しているのです。
彼女たちの「子どもをかわいく思えない」という気持ちは彼女たちのせいではありません。それは一種の心の病気であると考えてください。
そしてできれば医療機関の受診をすすめてあげてください。心理カウンセリングが有効です。
もちろんすぐに効果が出るわけではないのですが、必ず効果が現れます。また、ときには薬も有効なこともあります。
彼女たちの不安、焦燥を和らげることには役立つはずです。
幼少期の体験に根ざすことが多いのですが、すべての事例がそうとは限りません。
とりあえずは、彼女たちの罪悪感を共有することからはじめるのが妥当であると私は考えます。
また虐待していることを隠そうとしたり、罪悪感を感じていない人がまわりにいれば、そのときはまず話をじっくりと聞いてあげてください。
それでもダメなときは強硬手段として、子どもの安全を確保するために児童相談所か保健所へ通告しなければなりません。
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