「心の問題」を抱える人達が急増している
精神科医を取り巻く状況が変化しています。
まったく予想外のスピードで 「心の問題」をかかえる人たちが増加したといえるでしょう。
ではこの20年で世の中はそれほど「心の問題」を増加させるほど悪化したのでしょうか。
これに対する解答は非常にむずかしいものがあります。「格差社会」と呼ばれるような最近の社会傾向もその一因かもしれません。
長引いた不況によるストレスもその要因のひとつかもしれません。この心の問題の増加をひとつの原因に収束させることは困難です。
複合的な要因があるといわざるを得ないと私は考えています。
たしかに「心の病気」の総数は確実に増加していることは紛れもない事実です。
ひとつ例を挙げれば、「不登校」という言葉は昔は存在しませんでした。
学校へいくことは、朝、歯みがきをすることと同じように、ただただ当たり前のことだったのです。
当時、学校にいかないことを「登校拒否」と呼んでいて、登校を拒否するという「特別な」現象としてとらえられていたのです。
実際、私が少年だったころには登校拒否の生徒は小・中学校を通じてクラスにはひとりも存在していませんでした。私の周囲では、登校を拒否するどころか、学校へ通うことが多くの生徒にとって楽しいことだったのです。
それが現在ではクラスにひとりかふたりは不登校の生徒がいることも珍しくありません。
スクールカウンセラーもほぼ全校に配置されています。さらに保健室登校の生徒も数多く存在しています。
これほど学校を取り巻く状況が変化し、「心の問題」がクローズアップされているのです。
そしてこの問題は不登校の生徒だけでなく、周囲の人にも大きな影響を及ぼします。
不登校生徒の両親をはじめとする家族、担任教師、友人などです。
不登校以外にも、「心の問題」は、前述のようにさまざまあります。
そして、「心の問題」をかかえる人がひとりいれば、その人を取り巻く多くの人が少なからず影響を受けます。
学校以外にも、会社であれば、上司や部下、同僚、家庭であれば夫や妻、子ども、きょうだい、もちろん、友人、知人、親戚など、程度の差はあれ、心の問題の及ぼす影響とは無縁でいられません。
ところが、それら周囲の人たちは、「心の問題」をかかえる本人とどのように接するべきなのか、どう対応すべきなのか途方に暮れるばかりです。
当サイトは、思春期、青年期、中高年期、老年期と時期ごとに分けて、そのときどきで顕著な心の問題を取り上げ、周囲の人がそれにどのように対処すればよいのかをわかりやすく解説しています。
「心の問題」をかかえた人と、その周囲にいて悩んでいる人たちの一助になれば幸いです。
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